【ノア】

台詞プロット

ゲート
青群「もしもし、おはようブランク。早速だけれど、例の二人を連れて行く。各ゲートに連絡を頼む。…仕方ないだろ。【隠れ鬼】の目についたせいで予定が前倒しだ。今更返す訳にもいかないし。…待たない。細かい届出なら後から出す」
青群「はあ、夜間外出をいちいち裁く方がどうにかしていると思うけど…。そのぐらいの罰は隊長の俺が受けるから。ああ、頼んだ」
青群「待たせたね、行こうか」
キュメリノ「何かスゲー不穏な会話してませんでした?」

青群「この街は円に近い形をしていて、中心部に政府の拠点「中央区」がある。(あの山頂に見えるのがそう)。中央を囲うように展開されている広く開けた土地がこの街の食糧を生産する農場。その外側に都民の居住スペースや商業の地である市街地があって、市街地は北から時計回りに大きく北区、東区、南区、西区に分かれている。俺達が今居るのは西区の端だね。そしてこれから向かうのは、中央を挟んで反対側、東区の居住地だよ。本当は中央を横断するのが早いけれど、民間人が中央に許可なく立ち入ることは出来ない。だから今回は南区を経由して向かうことになるね。」
キュメリノ「へえ。結構遠そうだな…」
青群「そうだね。ざっと、50kmぐらいあるかな」
キュメリノ「そんなに!?何時間かかるんだよ!」
青群「まあ、馬鹿正直に歩けば半日はかかるだろうけど…。まあ、着いてきて」

青群「ゲートを通るには身分証が必要なんだ。通行以外にも、外食や宿泊、あらゆる公共施設の利用にも必要になる。これで都民のエリアの出入りや施設の利用を管理しているんだ。市民は子供が生まれたら必ず届け出をすることになっていて、届け出をすれば身分証が貰える。本来なら持っていない人間は居ないはずだから、逆に言えば身分証のない人間に出来ることなんて殆ど無い」
キュメリノ「もし、身分証なしに無理矢理ゲートを通ったら…?」
青群「良くて罰金、最悪の場合は市民権剥奪。市民権を失った場合どうなるか…もう想像がつくだろう?」
キュメリノ「お、おれたち、このゲート通って大丈夫なんすか…?」
青群「大丈夫、さっき政府には話をつけた。身分証を紛失した人間を輸送する例も稀にあるし、許可はもう出ているだろう。」
?[認証コードxx1。特例により3名通過でよろしいですね?]
青群「ああ」
?[経路は?]
青群「ここから南区C2を経由して東区A2-10、最終ゲートは東区A5-6。詳細は省く。」
?[承知しました]
キュメリノ・ニミカ「「…緊張した……!」」

 あるフロアに着いたところで、青群は白い両開きの扉に近づいた。扉の横には、壁面に十五センチ四方ほどの液晶画面があり、青群はそれに身分証を翳した後、表示された選択肢から、C2と書かれたボタンを選んだ。切り替わった画面には、今はU10と書かれている。画面は暫く眺めているとU9、U8と変わってゆき、M4と映して止まる。すると目の前の扉が、僅かに滑る音を立てて左右に開いた。これも自動ドアとかいう扉か、とキュメリノは勝手に感心する。
 扉の先は四角い箱のようだった。青群が中に入るので、キュメリノとニミカもそれに倣う。三人が中に入ると扉は閉まる。続けて感じた重力からキュメリノはこの箱が上へ動いているのだと分かった。不思議そうに白い壁や天井を見回すキュメリノに、青群が、これは「エレベーター」だと説明した。青群の語り口は知識自慢をする風でもなく、相変わらずの淡々とした調子だ。
「俺たちの家はかなり上階にあるから、階段なんかより、これに運んで貰った方が早いんだ」
「へえ、なんか落ち着かないな」
 静かに可動を続けるエレベーターには窓が無く、簡素な内装と合わせて閉鎖的な印象を受けた。
「そうだね」
 同意するように青群が頷く。
「君たちが新しい場所を気に入ってくれると良いんだけど」
「ん?えっ、いや、そうじゃなくて」
 そこは普通、窮屈だよね、とかいう言葉を返す所ではないのか。急に食い違った会話に戸惑うキュメリノに遅れて、青群が誤解に気づいたようだ。
「確かにエレベーターは落ち着かない。俺も別に、これに乗り慣れてるわけじゃないよ」
「そうなんすか?」
「うん、普段は、陸路で帰らないから」
「そういうことかあ」
 空から帰るからエレベーターは必要ないということだ。青群が言うと非常に説得力があるが、普通の人間は空を飛ばない。聞きようによっては自慢話にもとれる会話を、表情も声色も変えずにするのがなんだかちぐはぐな光景だった。
 ここでキュメリノは思い当たる。もしかしてこの人、天然だろうか。ふとニミカを見ると、同じようにこちらを見ていて、同じようになんとも言えない表情をしていた。

【ノア】の家
クワイエ「おかえりスワロウ!無事で良かったよ!」
青群「…やあクワイエ。何で君が出たのかは分からないけど、まあいいや。開けてくれる?」
クワイエ「オッケー!待ってね」

?「「おっかえりー!」」
ニミカ「わあ、【ノア】の家族って、大人数なんですね…!」
青群「いや、これは…」

イーリ「おかえり青群!任務大丈夫だった?怪我はない?あ、青群だから失敗はしないって信じてたんだけどね!でもね、久しぶりの単独任務だし、やっぱり心配だったよー!よかった~!」
イーリ「あれっ、その子たちって…。やっぱり!ごめん、挨拶が遅れたね!私はイーリ=アイオット。【ノア】に新入りなんて初めてだよ!一緒にがんばろうね!」

ヒヨス「小僧!今日の収穫はどうデス!」
青群「悪いねヒヨス。今日も収穫なしだよ」
ヒヨス「ふぅん、まあいいデスけど!他ので間に合ってますシ!それにしてもまた人間が増えたのデスね!せいぜい私たちのお世話にならないように頑張りなさい~!」
キュメリノ「青群さん、なんすか今の妙に態度がでかい子…」
青群「彼女はヒヨス、向こうに居る彼はアサガオ。忠告という訳じゃないけど、君の頭をパンクさせたくなかったら彼らの言動を理解しようとしないことだ。 彼らは俺たちとは別の存在だから。」

クワイエ「スケープ!この子血の匂いがするよ!」
イーリ「え!?青群怪我したの!?」
青群「俺は別に…」
クワイエ「違う違うこの子!」
スケープ「なんだ、見せてみろ。よし治ったな。ふふ、私の能力だ。特別だぞ。…スワロウ、お前新入りのことも少しは気にかけてやれ」
キュメリノ「ありがとう、ええと…」
スケープ「スケープだ。こいつはクワイエ。一緒に政府のメッセンジャーとして働いている。まあ、今日はもう暇…ごほん、仕事を終えたのでついでに見回りに来たんだが…?」

スケープ「身分証が無い!?まさか。法律違反じゃないか!」
青群「身分証なんて作ってやればいいだろ。これは政府の不行き届きじゃないのか」
青群「丁度いい。メッセンジャー、この二人の住民票を発行してくれ。それに、承認証も」
スケープ「…分かった。コードネームは?」
青群「そうだな…。シグナルと、クロウシェード」
スケープ「承知した」

スケープ「ところでスワロウ。「あまり勝手をするな」とブランクが言っていたぞ。何のことかは分からんが」
青群「…ご忠告どうも」

同居人?
イーリ「じゃあ、今日からここがキュメリノの部屋ね。 本当は他のメンバーの部屋なんだけど、暫く帰らないと思うから、好きに使っていいよ。ニミカの部屋は隣。そうだ、何か欲しいものがあったら言って。買ってくるからね!」
キュメリノ「すげえ、部屋広っ。貴族ってすげー。天井も高…うわああ?!イーリさん!天井!何?コウモリ?下がってる!めちゃくちゃいる!!」
イーリ「ああ、これね、メイジーのだよ!多分夜になったら出て行くと思うから、窓は開けておいたらいいかも。」
キュメリノ「メイジーって何?ペット?これ飼ってんの!?」
イーリ「違うよ!さっき言った【ノア】の仲間。 コウモリ置きっ放しにしてるのは忘れてたよ、ごめん! でも悪さはしないから大丈夫だからね!」
キュメリノ「ぜんっぜん安心できねえんだけど!?」

青群「寝てなくて疲れたでしょ。今日は好きに過ごして良いよ。明日、今後の話をしよう」

都市の「鍵」
青群「君はこの街のことをどこまで知っている?」
キュメリノ「うーん、おれはずっとスラムで育ってきたから、詳しいことなんて何も知らないんだ。知ってることと言えば、この街が山の中にあることとか、街は政府が管理していて逆らうことは許されないこととか」
イーリ「うーん、思った以上に知ってることが少ないね」
青群「この街の名はEDEN(エデン)。500年前、ノアと呼ばれる人物によって不可視の結界が作られ、外の世界から完全に切り離された。結界が作られた理由は、外の世界に天変地異が起きたからだとか有毒ガスが発生したとか言われている。けれど、真実は誰にも分からない」
キュメリノ「記録も全然残ってないんすか?」
青群「どうだろう。大昔のことだからね。もしかしたら政府は真実を知っていてわざと秘匿しているだけかも知れない。とにかく、市民にはそれを知る方法が無いということだよ」
キュメリノ「ふうん…。ってことは、外の世界はもう安全な可能性もあるんじゃないか?」
青群「それは開けてみないと分からないよ。だけど今は誰1人この街から出ることは出来ない」
キュメリノ「結界があるから…」
青群「そうだよ。この街の結界はね、たった一人の人間の能力によって保たれているんだ。その一人が女王クイーン・ノアだ。彼女だけが結界を創り、消すことが出来た。けれど彼女は数年前に突如力を失い崩御した。もうこの世界に居ない」
キュメリノ「それじゃあもう、外の世界には出られないってことか!?」
青群「まあ、よく聞いて。ここまでは一般市民が知っている程度の情報でしかない。ここからは、政府の一部だけが知っている秘密だ」

キュメリノ「政府はそれを持っていながら、どうして街の中に閉じこもっているんですか」
青群「そうだなあ。例えばこの部屋に、誰も中身を知らない、一度開けば二度と閉じられない正体不明の箱があったとして。君は真っ先に開けてくれるのかい?」
キュメリノ「え?いいっすよ」
青群「本当に?」
キュメリノ「はい。何か分かんねえっすけど、おれに出来るなら。それに、箱の中身を最初に見れたら面白そうだし」
青群「はは。君は迂闊で、そして勇敢だ。普通は誰もやりたがらないよ」
キュメリノ「そうなんすか?」
青群「じゃあ、次に、この箱の中に毒が入ってるって言ったら?それも、この街の皆が死んでしまうようなとびっきりのやつがね」
キュメリノ「んん?中身分かってんのかよ。前提から違うじゃないすか」
青群「揚げ足取りだなあ。俺は毒が入ってるって言ったけど、本当は入ってないかも知れないよ」
キュメリノ「…」
青群「そして、またある人は希望が入っていると言う」
キュメリノ「その箱はどうしても開けなきゃダメっすか?」
青群「さあね。開けるか開けないかは君の自由。ただ、それを選択する勇気と覚悟が君にあるかい?」
キュメリノ「俺は…」
青群「ごめん。いじめ過ぎたかな。今の葉結界の例え話で、都市の結界に対しての政府の現状がこうだ。迂闊な判断で「鍵」を使い、皆死んだら困るでしょ?だから誰も箱を開けようとせず、いつまでも見て見ぬふりをしているのさ。何百年間、ずっとね」
キュメリノ「開ける」
青群「え?」
キュメリノ「開けますよ。だってこれは"何か"の入れ物じゃなくて、"おれら"の入った結界の話なんでしょ。だったら壊すよ。その為に【ノア】があるんだって、あんたが言ったんすよ」
青群「…嗚呼…そうだね。そのとおりだ。ありがとう」
キュメリノ「何が?」

青群「ねえキュメリノ。さっきの話。実はあの箱、中に化物が居るんだ」
キュメリノ「え…?それは、また何かのたとえ話すか?」
青群「そうだね。君はこの街の結界の意義をどうとらえる?例えば貝、あるいは卵、あるいは蛹…。堅く閉ざされた「から」の内側で、”何か”が生まれようとしていたら?例えば鳥かご、あるいは試験管、あるいは檻。その格子の内側に、外に出してはいけない”何か”が居るとしたら?…いいや、忘れてくれ。すべて”もしも”の話だよ」

シェアハウスだから
青群「身分証と承認証が発行されるには数日かかるようだから、それまではこの家の中で好きにしていて。だけど間違っても外には行かないように。身分証なしではどこにも行けないし、不携帯で捕まっても文句を言えないからね」

青群「待ってキュメリノ。スラムだとそういうの気にしてなかったのだろうけど、この家は女の子も住んでるんだから、部屋に入るときはノックして。分かった?」
キュメリノ「うっす。スミマセン…」
青群「よろしくね。その辺り、ニミカはしっかりしてるけどね」
キュメリノ「ああ、ニミカはスラムに来たときからしっかりしてるんすよ」
青群「あれ?ニミカはスラムの生まれじゃないんだ?それは初耳だな」
キュメリノ「初耳も何も、まだあんたとあまり会話してもないんすけどね」

キュメリノ(あの人の身体、傷痕だらけだった。…「殺人鬼」の任務って、やっぱりきついのかなあ。)

対面
キュメリノ「あんたがブランク?」
ブランク「おやおや、随分礼儀のなっていない子供ですね。まあいいでしょう。こちらが身分証、こちらが承認証です。くれぐれも失くさないように」

青群「やあリベリカ、おかえり」
リベリカ「おう」
ニミカ「あっ」
キュメリノ「リベリカって、あの」
青群「ああ大丈夫。こっちは本物だよ。ほら、リベリカ、見知った顔だろうけど自己紹介して」
リベリカ「…」
キュメリノ「…えっと」
リベリカ「シガレットだ」
ニミカ「はい?」
キュメリノ「ちょっと青群さん、全然おれの知ってるリベリカ先生じゃないんすけど!?本当に本物!?」
青群「リベリカ?」
リベリカ「…青群。お前が【ノア】に人員を増やすのは別に構わねえが、オレがそいつらを信用するとは言ってねぇぞ」
キュメリノ「ええ~」
青群「君は相変わらずだなあ。ごめん、本当はああいう性格なんだけど、悪い奴じゃないから」
青群「あいつはリベリカ=エルダイト。シガレットというのはコードネームだよ。半年前、【隠れ鬼】が西区スラムで活動を始めたときに、薬師として潜入して貰ってたんだ。君達を見つけられたのはその中で偶然というか…。それはさておき、なかなかの役者でしょ」
キュメリノ「うへぇ、普通に詐欺だろ」
青群「うーん。あいつに「嘘つき」だなんて言ったら怒られそうだね」

初任務
青群「初任務、と言っても今夜の任務は街の警備だけだよ。何事もなければ朝まで街を見回っておしまい。毎日の仕事のうちのひとつだし、そのうち一人でも行って貰うよ。だけど初めは誰かをフォローに付けるから…そうだな、今日はシガレットがクロウシェードに付いて。俺とレディ-レディはシグナルに付く」
リベリカ「ハァ!?オレかよ!」
青群「君は「先生」をしていた間に2人の能力なら把握してるでしょ。何かあったらいつも通り無線を入れてくれ」

キュメリノ「夜間警備なんて、こんな仕事もあるんすね」
リベリカ「そこ右」
キュメリノ「あ、ハイ。(この人マジで性格違うし…。先生してたときの言動どっから出てくんだよ…)」

リベリカ「丁度いい。おいクソガキ、同業者の仕事見て行こうぜ」

青群「リベリカ、君は新入りに何て酷なものを見せたんだ」
リベリカ「ふん、いきなりこいつをオレに預けたお前が悪い。それにどうせいつか見ることになるんだ。早い方がいいだろ?なあ、あれを見てどうだったクソガキ共?街にはあんな奴らが幾らでも居るんだぜ。明日は我が身かも知れねえ。自分には関係ないと惚けている馬鹿も現状を見て見ぬ振りをする屑も皆揃って死ね…痛ってぇ!何すんだ青群!」
青群「いや、何するんだはこっちの台詞だよ。無闇に新人を脅さないでよ」
リベリカ「だからっていきなり殴んなよ!お前たまに「あすは」みたいなとこ出てんぞ」
青群「うっ、ごめん。つい」

キュメリノ「仲良いっすよね、【ノア】の皆さん。気心知れてるっつーか、本当に兄弟みたいで」
イーリ「あはは!あの2人も案外賑やかでしよ。実はね、私たち幼馴染なんだ。学校の入学から今まで、2人のことずっと知ってるよ」
キュメリノ「へえ!そうなんだ」
イーリ「うん。だから【ノア】が家族って表現は、私は間違ってはないと思うよ」
ニミカ「そういえばイーリさん、「あすは」って人、知っていますか?」
イーリ「あれ、青群から聞いたの?朝羽さんはね、青群のお姉さんだよ。…今はもう居ないんだけど…」
ニミカ「す、すみません…触れちゃいけない話題でしたか?」
イーリ「そういう訳じゃないけど、ちょっと他では口にしない方がいいことだね。朝羽さんのことは、青群から話す時まで待っていて欲しいわ」

設定資料

世界観/王都EDEN
周囲を外輪山と結界に囲まれた閉鎖都市。500年前、突如世界に発生した有毒ガスにより、外界は人が住むには難しい環境になったと言われている。
人類存続の危機から生き永らえる為に街を守る結界が生み出され、現在でも外と断絶している。
街の地図は歪な円形をしており、中央の山頂に政府の本拠地「中央」があり、その周囲に農場が展開している。さらに外側に市街地があり、市街地は東西南北で区分けされ、それぞれ東区、西区、南区、北区と呼ばれる。

面積:約1900平方キロメートル(平地は約400平方キロメートル)。
地形:カルデラ。中央の休火山と外側に外輪山がある。山は全て休止火山であり噴火の恐れはない。
人口:約300万人(比率は只人が6割、六大血統(混血含む)が4割)
文明:近代日本(2000年代)と同水準。
高層ビル群形成やライフライン設備の為の建設技術は現代より発達しているが、自動車やインターネットは一般都民には普及していない。基本的に生活を豊かにするための技術は後回しであり、いかに堅実かつ合理的に生存できるかが重要視される。

世界観/都市の「鍵」
閉鎖都市EDENには、クイーン・ノア以外の人間でも都市の結界を解放することのできる唯一の道具として、「都市の鍵」が存在している。一部の政府関係者以外はその存在さえ知らない。
「鍵」はクイーン・ノアが自分が死後の保険として作り出したものであり、実在する。
「鍵」にはノアの能力のほとんどが封じてあり、結界なくしては存在し得ないEDENにおいて、「鍵」を手に入れたものは都市の運命を握ったも同然である。

・用語/六大血統(ろくだいけっとう/アダムの子/Adams blood)
先天的に決まった力を持つ6つの種族。遺伝によって受け継がれる能力が決まっている。
青龍(せいりゅう/Blue eye):風と交易の民。風を操る能力を持つ。青い目。高い移動能力を生かして繁栄した、最も数が多い種族(地球でいう人間に近い種族)。
朱雀(すざく/Red eye):火と鍛冶の民。炎を操る能力を持つ。赤い目。手先が器用で、技術力を用いて繁栄した種族。赤い鼻と高身長が特徴。青龍族より少しだけ長寿。
玄武(げんぶ/Black eye):水と知恵の民。水を操る能力を持つ。黒い目。主に水中を住処とする。水の少ない閉鎖都市では絶滅危惧種。鱗のような肌と水かきが特徴。
白虎(びゃっこ/Silver eye):土と武闘の民。ずば抜けた身体能力を持つ。銀灰の目。元は険しい山地を住処としていたらしい。土や鋼鉄を食らい栄養にできる。低身長と褐色の肌が特徴。比較的長寿。
妖(あやかし/Green eye):霊と魔術の民。念力を操る種。緑の目。サイコキネシス、ポルターガイスト、未来予知等、不可視の超能力を持つ。血筋を貴ぶ種族であり生存数は少ない。
鵺(ぬえ/Gold eye):変化と繁栄の民。動物に変身することができる種。金の目。どんな動物に変異できるようになるかは生後に決まる。生涯を動物の姿で過ごす者もおり生存数は未知数。

用語/【ノア】
政府に所属する実働部隊。空翔青群をリーダーとする。
配属上は「殺人鬼」と同じ管轄だが、殺人の任務は請け負わないらしい。
EDENから失われたはずの「都市の鍵」を手に入れ、結界を解放することが目的。

キャラクター/空翔青群
【ノア】の創設メンバーでありリーダーを務める。青龍族の純血。武器は二丁拳銃と銀のナイフ。
任務時は冷徹で厳しいが、本来は温厚な性格。
コードネームは「シークレッドスワロウ(旋回する燕)」。

キャラクター/イーリ
本名、イーリ=アイオット。【ノア】の創設メンバー。青龍族と朱雀族のハーフ。武器は刀。
明るく面倒見の良い性格。青群とリベリカの幼馴染。青群が好きだが非常に奥手。
コードネームは「レディ-レディ」。

キャラクター/リベリカ
本名、リベリカ=エルダイト。【ノア】の創設メンバー。ナイフと薬品が武器の只人。解毒能力者。
人間嫌いでぶっきらぼうな性格。青群とイーリの幼馴染。
コードネームは「シガレット」。

キャラクター/キュメリノ
【ノア】に加入し、「クロウシェード」というコードネームを与えられる。
両腕は生まれつき欠損しており、その腕を補助する為に能力が発生した。

キャラクター/ニミカ
【ノア】に加入し、「シグナル」というコードネームを与えられる。

キャラクター/ブランク
政府に所属する事務員(?)。【ノア】に任務を与える。

キャラクター/スケープ
政府のメッセンジャー。任務時間外によく【ノア】の拠点に居座っている。
鳥に変身する鵺族。傷を癒す特殊能力を持つ。クールだが人情家。

キャラクター/クワイエ
政府のメッセンジャー。任務時間外によく【ノア】の拠点に居座っている。
大型犬に変身する鵺族。元気で純粋な性格。

キャラクター/アサガオ
自らを「死神」と名乗る青年。ヒヨスと共に行動している。時折【ノア】の拠点に現れるらしい。
非常に寒がりで常に厚着をしている。物静かな性格。

キャラクター/ヒヨス
自らを「死神」と名乗る少女。アサガオと共に行動している。時折【ノア】の拠点に現れる。
生命の神とやらの狂信者で人間を見下した言動をとる。やかましい性格。

キャラクター/エデン
EDENを統治する王。中央に玉座を構え、街を支配している。

キャラクター/ノア
EDENを囲う結界を創りだした人物。数年前に他界している。

キャラクター/【傷鬼(ハーティクイーン)】
傷を他人に移す「殺人鬼」。猟奇的な性格で暗殺任務を好む。

  • 最終更新:2019-05-12 00:33:09

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